進める順番のチェックリスト
- 書類・データを保管する:処分や持ち出しをせず、そのまま保管します(帳簿・書類の保存)。
- 顧問先に連絡し、引き継ぎの方法を決める(顧問先はどうなるか)。
- 職員に説明する(職員の処遇)。
- 連合会への届出と社労士証票の返還(連合会への届出)。
- 職員を雇っていた場合は、事務所の労働保険・社会保険の手続き(事務所の労働保険・社会保険)。
- 事務所の契約を解約する(事務所の契約の解約)。
- 税務の手続き(税務の手続き)。
職員の処遇
- 事務所の職員は、業務で知った秘密を漏らしたり盗用したりしてはならず、職員でなくなった後も同じです(社会保険労務士法27条の2)。退職のときにも、あらためて伝えてください。
- 職員の退職に伴って、雇用保険・社会保険の手続きが必要になることがあります。期限は手続きごとに決まっているため、早めに確認してください。
- 社労士の資格を持つ職員が、顧問先の業務を自分で続ける場合:他人の求めに応じ報酬を得て業務を行う社労士は、事務所を定めて、あらかじめ登録を受けなければなりません(社会保険労務士法14条の2第2項)。登録の手続きは、所属する社労士会にご確認ください。
事務所の労働保険・社会保険
職員を雇っていた場合は、事務所の労働保険・社会保険の手続きが必要になることがあります。どの制度が事務所に適用されていたかは、職員の人数などで異なるため、手続きの前に確かめてください。
- 労働保険の確定保険料:保険年度の途中で保険関係が消滅したときは、消滅した日から50日以内に、確定保険料の申告書を提出しなければなりません(労働保険の保険料の徴収等に関する法律19条1項)。事業主が亡くなった場合の扱いは事情によって異なるため、詳しくはご相談ください。
- 雇用保険・健康保険・厚生年金保険の手続き:職員の資格喪失などの届出が必要になることがあります。期限は手続きごとに決まっているため、早めに確認してください。
帳簿・書類の保存
- 開業社労士は、業務に関する帳簿を備え、事件の名称、依頼を受けた年月日、受けた報酬の額、依頼者の住所・氏名などを記載しなければなりません(社会保険労務士法19条1項)。
- この帳簿は関係書類とともに、帳簿を閉じた時から2年間保存しなければならず、開業社労士でなくなったときも同じです(社会保険労務士法19条2項)。
社労士が亡くなった後の保存の扱いや、顧問先から預かった書類・データを引き継ぎ先に渡すときの扱いは、事情によって異なります。処分や引き渡しの前にご相談ください。
事務所の契約の解約
事務所の運営で結んでいた契約を洗い出し、解約や名義の変更を進めます。主なものは次のとおりです。
- 事務所の賃貸借契約
- 複合機・パソコンなどのリース契約
- 電話・インターネットの契約
- 給与計算・電子申請などの業務用ソフトの契約
電子申請に使っていた電子証明書など、社労士証票のほかにも、返却や利用の停止が必要なものがないか確認してください。
未収の報酬
相続人は、相続が始まった時から、亡くなった方の財産に属した一切の権利義務を受け継ぎます。ただし、亡くなった方だけに属するものは除かれます(民法896条)。亡くなった方が受け取るはずだった報酬の扱いは、契約の内容などによって異なるため、詳しくはご相談ください。
税務の手続き
- 準確定申告:亡くなった方に所得税の確定申告が必要な場合は、相続人が、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までに申告します(所得税法124条・所得税法125条)。
- 個人事業の廃止・消費税の届出:事業をやめたときは、税務署への届出が必要になることがあります。期限は届出ごとに決まっています。
税務の手続きは、税理士にご相談ください。