起業したいけどお金がない!対処法は?0円で起業する方法はある?
起業するには、会社設立費用や初期費用、運転資金など、多額の開業資金が必要とされるため、「お金がないと起業が難しい」と考えている方も多いでしょう。 実際には、お金がなくても起業できる方法は数々存在します。本記事では、自己資金がなくても起業できる方法や資金調達の方法・ポイントについて解説します。
お金がない場合も起業する方法はある!
起業にはある程度の資金が必要ですが、お金がなくても始められる方法は存在します。
まず、事業所・店舗の所有や仕入れを必要としないインターネットビジネスやサービス業など、初期費用が不要なビジネスモデルの選択が挙げられます。
最近の例でいくと、SNSの運用代行やアフィリエイト、クリエイター、コンサルティングサービス、オンラインプラットフォームの運営などが該当します。
実際に0円で起業している事例も多く、有名なものでは旅行者と空き家を民泊として活用したいゲストをつなぐオンラインプラットフォームを運営する「Airbnb」や、さまざまなジャンルの商品を比較することのできる価格.comを運営する「カカクコム」があります。
ただし、起業したいと考えている事業内容が決まっており、まとまった資金が必要となる場合もあるでしょう。
また、初期費用が不要な場合にも、事業を運営する上では最低限の運転コストが必要となります。
そのような場合には、日本政策金融公庫の創業融資や自治体の補助金、クラウドファンディングなどの資金調達を検討するとよいでしょう。
自己資金がなくても融資を受けられるものや返済不要のものもあるため、資金調達をうまく活用できれば、自己資金ゼロで起業することが十分に可能です。
起業にはいくらかかる?
個人事業主として始める場合と法人として始める場合で、起業に必要な資金が異なります。それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
個人事業主が開業する場合
個人事業主として起業する場合の初期費用は、比較的少なく済むことが多いです。業種によっては開業届を提出するだけで、実質的に0円で始められる場合もあります。
初期費用がかかる場合でも、名刺や簡単なウェブサイト作成、また、必要に応じてパソコンやオフィス用品を揃える程度で済むことが多く、数万円から最大でも50万円程度に収めることができるでしょう。
法人として起業する場合
法人を設立する場合には、定款の作成や登記費用、資本金の準備が必要となります。
法人として開業するには、まず法務局での登記手続きが必要となるため、登録免許税に最低でも15万円(株式会社の場合)がかかります。
また、資本金は最低1円からでも設立可能ですが、事業の信用度を考えると、ある程度の資本金を用意する方が望ましいです。
さらに、印紙代や印鑑の作成費用、定款認証手数料なども考慮すると、最低でも50万円から100万円程度は必要でしょう。
起業に資金はいくら必要?個人事業主の開業・法人設立でそれぞれ紹介!
起業したいと考えているけど、具体的にいくら必要かわからないという方もいらっしゃいますよね。 本記事では、起業に必要な資金を個人事業主・法人別に詳しく解説します。起業時に必要な資金を調達する方法についても紹介していますので、これから起業しようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
自己資金なしで起業するときの資金調達方法
一般的に、融資を受ける際には、必要な資金額の10〜20%程度の自己資金が必要だといわれています。自己資金なしで起業資金を調達することは非常に困難です。
しかし、自己資金があまりない場合でも、起業資金を調達する方法も複数存在します。
以下に代表的な方法を4つ紹介します。
日本政策金融公庫の創業融資制度
日本政策金融公庫の創業融資制度は、新たに事業を始める方に対して低金利で融資を提供する制度です。
一般的に、新規でビジネスを始める方は資金調達が困難といわれていますが、日本政策金融公庫の創業融資制度は、創業初期でも審査が通過しやすいといわれています。
加えて、無担保・無保証人で融資を受けられたり、資金調達したお金の返済期間が10年と長いことなどのメリットもあり、起業する方にとってはかなり有利な条件で融資が受けられます。
この融資制度では、主に「新規で事業を始める、または事業開始後7年以内である」ことのみが要件となっており、自己資金の有無は要件に設定されていませんが、基本的には創業資金総額(事業計画の中の予定経費総額)の10〜20%がないと融資を受けることが難しい場合が多いです。
ただし、以下の条件を満たしている場合には、自己資金がなくとも融資が可能となるケースがあります。
- これまで勤務経験のある企業と同業種の事業をスタートする
- 創業に関する塾やセミナーを受講してから事業をスタートする
特に自己資金が少ない場合でも、綿密に作成された事業計画書があれば、融資が受けやすいとされているため、日本政策金融公庫の創業融資制度の活用を検討してみるとよいでしょう。
日本政策金融公庫の新創業融資制度は廃止?ほかの融資制度は?
日本政策金融公庫の新創業融資制度が2024年3月31日に廃止されました。これに伴い、現在では「新規開業資金」制度が創業時の資金調達手段として活用されています。 本記事では、「新規開業資金」制度の概要や利用するメリット、審査でのポイントを説明します。創業時の資金調達にお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
自治体の補助金・助成金制度
国や各自治体では、新規事業を支援するためのさまざまな補助金・助成金制度が実施されています。
給付額としては、数十万円から数百万円程度が一般的であるため、少額の資金が必要な場合に向いているでしょう。
補助金や助成金の最大のメリットは返済不要であることですが、倍率も高く、財源が税金となっていることから、受給するためには厳しい要件や審査をクリアしなければなりません。
特に、補助金の場合は、募集期間が1ヶ月程度と短いケースもあったり、募集が不定期だったりと受給が難しいかもしれません。
助成金は、補助金よりも受給要件が少なく、募集も定期的に実施されているため、比較的活用しやすいと考えられます。
起業する時に活用しやすい補助金・助成金の例としては、都心部以外での起業を支援する「起業支援金制度」や、各都道府県がそれぞれ設けている「創業補助金・助成金」が挙げられます。
補助金・助成金の募集期間や条件は自治体によって異なるため、事前に情報を収集し、適切なタイミングで申請することが重要です。
民間金融機関のビジネスローンを利用
一般的に、民間金融機関が提供するビジネスローンは、業績が安定している事業者が一時的な資金不足に直面した場合に活用することを想定して設けられているため、起業資金には利用できないことが多いです。
しかし、一部の民間金融機関では、起業資金にも活用できるビジネスローンを取り扱っています。
起業資金として借りる場合には、有担保のビジネスローンを選んだり、個人事業主や副業での1年以上のビジネス実績を証明できれば審査に通過しやすい傾向にあります。
通常の融資と比較すると、ビジネスローンには、素早く融資が受けられる、審査が通りやすいというメリットがあります。
一方、金利が10%以上と高くなりやすく、借入限度額が最大で500万円程度と少額であるという大きなデメリットもあるため、資金調達を検討する場合は、まずは他の手段を優先するようにしましょう。
資金調達手段としてのビジネスローンのメリットは?融資との違いや利用時の注意点を解説
銀行融資が最も一般的な資金調達の方法ですが、急ぎで資金が必要な場合や、融資の審査に通過することが難しい場合には、ビジネスローンの利用も選択肢となるでしょう。ビジネスローンは、資金を調達できるまでの時間が短く、比較的借り入れやすい方法ではありますが、利用時の注意点など、知っておくべきことも多いのです。本記事では、ビジネスローンのメリット・デメリットや手続きの流れ、利用時の注意点を詳しく解説します。資金調達を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
クラウドファンディングの利用
クラウドファンディングは、インターネット上で多くの支援者から資金を集める手法です。
自己資金がない場合でも、特にユニークなアイデアや社会的意義の高いプロジェクトであれば、多くの資金を獲得することができます。
また、資金を調達する以外にも、事業計画を公開することによって客観的な評価を受け、ブラッシュアップすることや宣伝につなげることが可能です。
目標金額が集まらなかったり、アイデアを盗まれる可能性もあるため注意が必要ですが、目標金額を達成するまで何度でも挑戦可能なため、自己資金がない場合には積極的にクラウドファンディングを検討するとよいでしょう。
資金調達にはどんな種類がある?それぞれのメリット・デメリットを解説
資金調達は創業時だけでなく、継続的に事業を運営したり発展させるためにも必要です。 資金調達にはさまざまな方法がありますが、各自の状況に応じてどの方法が適しているか判断するのが難しい場合も多いでしょう。 本記事では、資金調達の種類や適している活用場面について詳しく解説します。資金調達を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
自己資金なしで融資を受けるためのポイント
自己資金がない状態で融資を受けるのは非常に難しいといわれていますが、いくつかの重要なポイントを押さえておくことで融資の審査を通過することが可能な場合もあります。
以下では、自己資金なしで融資を受けるためのポイントを3つ紹介します。
緻密な事業計画書を作成する
事業計画書は、創業融資の審査において最も重要な書類です。
どのようなビジネスを展開するのか、成長性がある事業なのか、収益をどのように見込んでいるのかを具体的に記載し、信頼性を高めることが求められます。
単に事業の成長性・将来性を説明できればよいだけでなく、審査を通過するには売上予測や経費計画など事業の成長を根拠づける具体的な数字も算出できるとよいでしょう。
できる限り自己資金を用意する
自己資金がない場合と比較して、少額でも自分で資金を用意していたほうが融資の審査で有利に働きます。
そのため、資産を売却したり、保険を解約することによって、最低でも希望融資額の10分の1程度のまとまった現金を用意したほうがよいでしょう。
また、現金以外にも不動産や有価証券といった資産も、その時点での各資産の時価を自己資金に加えることも可能です。
これらの資産を所有している場合には、現物資産として申告することをおすすめします。
融資に強い税理士に相談する
融資を成功させるためには、専門家のサポートが非常に有効です。
資金調達に精通している税理士は、融資の申請に関する豊富な知識を持っており、各自の状況を踏まえた適切な金融機関の選択から審査対策、申請の手続きまで行ってくれます。
そのため、税理士に相談することで融資の審査に通過する可能性を格段に高めることができます。
また、金融機関の融資担当者と知り合いであれば、金利や返済期間などより有利な条件で融資を受けやすくなるでしょう。
融資について税理士に相談する場合の費用は、成功報酬型となっていることが一般的であるため、着手金1〜3万円のみが用意できれば税理士に依頼可能です。
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まとめ
お金がない場合でも、起業は可能です。初期費用のかからないビジネスモデルや、さまざまな資金調達方法を活用すれば、自己資金ゼロからのスタートも十分に実現できます。
ただし、自己資金がない状態で融資や補助金の審査に通過することは非常に難しいでしょう。確実に資金を確保し、事業をスタートさせるためにも、資金調達の支援に精通している税理士に相談し、サポートを受けるとよいでしょう。
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