年収1000万円超えの個人事業主必見!法人成りで実現する税金対策
事業が順調に拡大し、年収が1000万円を超えた個人事業主の皆様、日々の業務に追われる中で「税金の負担が急激に重くなった」と感じてはいませんか。所得が増えることは喜ばしいことですが、日本の所得税は累進課税制度をとっているため、売上が伸びるほど税率が上がり、頑張って稼いだ利益が税金として消えてしまう現実に悩まれる方は少なくありません。手元に残る資金を確保し、さらなる事業投資や生活の充実に充てるためには、事業規模に見合った適切な税金対策が欠かせません。
そこで多くの経営者が検討する有効な選択肢が、個人事業から株式会社や合同会社などを設立する「法人成り」です。法人化は単に社会的信用を高めるだけでなく、税率の差を利用した節税や、経費として計上できる範囲の拡大など、税制面で大きなメリットを享受できる可能性があります。
本記事では、年収1000万円を超えた個人事業主様に向けて、法人成りによって実現できる具体的な節税効果や、社宅・日当などを活用した経費計上のテクニック、そして見落としがちな社会保険料の負担増といった注意点までを網羅的に解説します。最適なタイミングで法人化を行い、賢く手取り収入を最大化するためのポイントをぜひご確認ください。
1. 所得税と法人税の違いを理解して手取り収入を最大化する方法
個人事業主として事業が軌道に乗り、売上が順調に伸びてくると直面するのが「税金の壁」です。特に年間の課税所得が900万円を超えたあたりから、所得税の負担感が急激に増したと感じる方は多いのではないでしょうか。事業拡大の次のステップとして「法人成り(法人化)」を検討する際、最も重要な判断材料となるのが、個人の所得税と会社の法人税の仕組みの違いを理解することです。
日本の所得税は「超過累進課税制度」を採用しており、所得が高くなればなるほど税率が段階的に上昇します。所得税の最高税率は45%であり、これに一律10%の住民税が加わると、最大で約55%もの税金が課せられることになります。汗水流して稼いだ利益の半分以上が税金として消えてしまう現実は、事業へのモチベーションにも影響しかねません。
一方で、法人税は基本的に「比例税率」に近い構造を持っています。資本金1億円以下の中小法人であれば、年800万円以下の所得部分に対しては軽減税率が適用され、それを超える部分についても一定の税率で計算されます。つまり、ある一定の利益水準を超えると、累進課税で税率が上がり続ける個人事業主よりも、一定税率である法人のほうが税負担を低く抑えられる分岐点が訪れるのです。一般的に、この分岐点の目安の一つが「課税所得800万円〜900万円」と言われています。
さらに、手取り収入を最大化する上で欠かせないのが「役員報酬」と「給与所得控除」の活用です。個人事業主の場合、売上から必要経費を引いた金額がそのまま事業所得となり課税対象となります。しかし、法人成りをして会社から自分自身へ「役員報酬」を支払う形にすれば、会社側ではその報酬を経費(損金)として計上できるため、法人税の対象となる利益を圧縮できます。
同時に、報酬を受け取る個人側では、サラリーマンと同様に「給与所得控除」が適用されます。これは給与収入に応じて自動的に差し引かれる「概算経費」のようなもので、実際にお金を使っていなくても税金の計算上、所得から控除することが認められています。つまり、法人化によって「会社の経費」と「個人の給与所得控除」という二重の経費計上効果(ダブル控除)を享受できることになります。
このように、所得税と法人税の税率差を利用しつつ、所得を会社(法人税)と個人(所得税)に分散させることで、トータルの納税額を抑え、結果として手元に残るキャッシュを増やすことが可能になります。年収1000万円を超え、さらなる事業成長を目指すのであれば、税金の仕組みを味方につける法人成りのスキームは、資産形成において極めて有効な戦略と言えるでしょう。
2. 経費の範囲が広がる!社宅や出張手当を活用した節税テクニック
個人事業主として事業が軌道に乗り、所得が1000万円を超えてくると、税負担の重さを痛感する場面が増えてくるはずです。所得税の税率が上がるこのタイミングで法人成りを検討する大きなメリットの一つが、経費として認められる範囲の圧倒的な拡大です。中でも「役員社宅」と「出張手当」は、個人事業主時代には活用しきれなかった強力な節税手段となり、手元に残るキャッシュを確実に増やす効果が期待できます。
まず検討すべきは役員社宅制度の活用です。個人事業主が賃貸住宅を自宅兼事務所として使用する場合、経費に計上できるのは事業に使用しているスペースや時間の割合で按分した金額のみに限られます。プライベート空間の家賃は当然ながら経費になりません。しかし、法人を設立して会社名義で物件を契約し、それを「社宅」として役員である自分自身に貸し出す形をとれば状況は一変します。税法で定められた一定の「賃料相当額」を個人が会社へ支払えば、残りの家賃全額を法人の経費(損金)として計上することが可能です。物件の構造や床面積などの条件によりますが、家賃の50%から80%程度を経費化できるケースも多く、個人の可処分所得から支払っていた住居費の負担を法人へ付け替えることで、個人の所得税や住民税の圧縮にもつながります。
次に見逃せないのが出張手当(日当)です。個人事業主の場合、出張にかかった交通費や宿泊費の実費は経費になりますが、食事代や移動中の雑費をカバーするような「日当」を経費にすることは原則として認められていません。一方で法人の場合、適正な「出張旅費規程」を作成し運用することで、出張者に対して定額の日当を支給することができます。この日当の最大のメリットは、受け取る個人側では所得税・住民税がかからない「非課税所得」となり、支払う法人側では全額「損金(経費)」として扱える点です。つまり、会社から個人へ税金をかけずに資金を移動させながら、法人税の節税も同時に行えるという、節税効果の高いスキームとなります。出張が多いビジネスモデルであればあるほど、その恩恵は計り知れません。
このように、生活費の大きな割合を占める家賃の一部を経費化できる社宅制度や、非課税で現金を個人に移転できる出張手当は、法人格を持つからこそ享受できる特権です。売上を最大化する攻めの経営と同時に、こうした制度をフル活用して税流出を防ぐ守りの経営を固めることが、資産形成への近道となります。
3. 消費税の免税期間を賢く利用して資金繰りを有利にするポイント
法人成りによって得られる経済的メリットの中で、最も即効性が高く、キャッシュフローに直結するのが消費税の納税義務免除です。個人事業主として課税売上高が1,000万円を超えると、原則としてその翌々年から消費税の課税事業者となります。しかし、タイミングよく法人化を行うことで、再び最大2期間、消費税の納税義務が免除される可能性があります。この仕組みを理解し活用することは、事業拡大期の資金繰りにおいて非常に強力な武器となります。
この恩恵を最大限に受けるための第一の条件は、法人設立時の資本金を1,000万円未満に設定することです。資本金が1,000万円以上の場合、設立初年度から課税事業者となってしまうため注意が必要です。要件を満たして免税事業者となれば、売上として預かった消費税を国に納める必要がなくなり、その分がそのまま会社の利益として手元に残ります。年間売上が数千万円規模の事業であれば、数百万円単位の現金が会社に残ることになり、これを設備投資や人材採用、あるいは万が一のための内部留保として活用できる点は大きなアドバンテージです。
ただし、現在はインボイス制度(適格請求書等保存方式)が導入されているため、単純な法人化だけで免税メリットを享受できるとは限りません。適格請求書発行事業者として登録を行うと、基準期間の売上高に関わらず課税事業者となり、消費税の納税義務が発生します。そのため、取引先が一般消費者(BtoC)メインの業種や、インボイスを必要としない顧客が中心である場合には、あえてインボイス登録を行わず、免税事業者としてのメリットを優先するという経営判断も一つの戦略です。
さらに、設立2期目も免税を継続するためには「特定期間」の判定にも気を配る必要があります。具体的には、第1期目の事業年度開始の日から6ヶ月間の課税売上高、および給与等支払額がそれぞれ1,000万円を超えないように調整することで、2期目も免税事業者であり続けることが可能です。このように、事業年度の区切り方や給与支払いのタイミング、そしてインボイス登録の是非を複合的にシミュレーションすることで、手元資金を最大化する賢い法人成りが実現します。
4. 法人化の落とし穴?社会保険料の負担増と税理士に相談すべきタイミング
法人成りを検討する際、所得税や住民税の節税効果ばかりに目を奪われがちですが、決して無視できないのが「社会保険料」の負担増です。個人事業主から法人化するにあたり、最も大きなデメリットとなり得るのがこのポイントであり、ここを理解せずに進めると「税金は下がったけれど、会社として支払うキャッシュアウトが増えて手元のお金が減った」という事態に陥りかねません。
個人事業主であれば、加入するのは国民健康保険と国民年金です。これらは所得に応じた上限額があるものの、扶養家族という概念が国民健康保険にはないため、家族全員分の保険料がかかるケースもありますが、国民年金は定額です。一方、法人化すると社長1人の会社であっても、原則として社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が義務付けられます。
法人の社会保険料は、役員報酬の額に応じて決まります。さらに重要なのは、社会保険料は「労使折半」であるという点です。会社負担分と個人負担分を合わせると、給与額面の約30%近い金額を納めることになります。オーナー社長の場合、会社のお金も実質的には自分のお金と捉えることが多いため、会社負担分も含めた総額が実質の負担増としてのしかかります。特に厚生年金保険料の負担は、国民年金と比較して大きくなる傾向にあります。将来受け取れる年金額が増えるというメリットはありますが、目先の資金繰りを圧迫する要因になることは間違いありません。
では、この社会保険料の負担増を考慮してもなお、法人化すべきタイミングはいつなのでしょうか。また、どの段階で税理士に相談すべきなのでしょうか。
一般的に、課税所得が800万円から900万円を超え、年収(売上から経費を引いた利益)が1000万円の大台に乗る段階が、税理士へ相談する一つの目安と言われています。このラインを超えると、個人事業主にかかる累進課税の所得税率よりも、法人税率の方が低くなるケースが増えるためです。
また、売上が1000万円を超えると、その2年後から消費税の課税事業者となります。インボイス制度の導入により状況は複雑化していますが、法人成りすることで最大2年間の消費税免税期間(資本金1000万円未満などの要件あり)を活用できる可能性があります。この消費税免税メリットと社会保険料の負担増、そして法人維持コストを天秤にかけ、トータルでプラスになるかをシミュレーションする必要があります。
税理士に相談すべき具体的なタイミングとしては、「個人の確定申告が終わった直後」や「事業年度が変わる3ヶ月前」が最適です。法人化の手続きには定款作成や登記申請など、準備期間として最低でも1〜2ヶ月を要します。また、もっとも有利な役員報酬額を設定するためには、来期の売上予測に基づいた綿密な事業計画が必要です。
自己判断で法人化を急ぐのではなく、社会保険料のシミュレーションを含めた「手残り金額」の最大化について、専門家である税理士と共に戦略を練ることが成功への鍵となります。法人化はゴールではなく、事業を拡大・継続させるための手段です。コスト構造の変化を正しく理解し、最適なタイミングで次のステージへ進みましょう。
5. 年収1000万円を超えた個人事業主が法人成りを検討するべき3つの理由
事業が軌道に乗り、利益(所得)が1000万円を超えてくると、税負担の重さを痛感する個人事業主の方は少なくありません。日本では「所得が800万円〜900万円」を超えたあたりから、個人事業のまま続けるよりも法人化した方が税金面で有利になると一般的に言われています。ここでは、なぜ年収1000万円を超えたタイミングで法人成りを検討すべきなのか、その主要な3つの理由を解説します。
1. 所得税と法人税の税率差によるメリット
最大の理由は、日本の税制における「所得税」と「法人税」の税率構造の違いにあります。個人事業主にかかる所得税は「累進課税制度」を採用しており、所得が増えれば増えるほど税率が高くなります。所得が900万円を超えると税率は33%、1800万円を超えると40%、最高で45%に達し、ここに住民税10%が加算されます。
一方で、中小企業の法人税率は、年800万円以下の所得部分については約15%、それを超える部分についても約23.2%と、比較的低い税率で固定されています(地方法人税などを加味した実効税率でも約30%〜34%程度)。つまり、所得が1000万円を超えるようなケースでは、個人の高い税率で課税されるよりも、法人税率を適用した方が手元に残る資金が多くなる可能性が高いのです。
2. 自分に給与を支払うことによる「給与所得控除」の活用
個人事業主の場合、売上から経費を引いた利益のすべてが事業主の所得として課税対象になります。しかし法人化すると、会社から自分自身(社長)へ「役員報酬」を支払うことができます。
この役員報酬は、会社側では「経費(損金)」として計上できるため、法人税の課税対象となる利益を圧縮できます。さらに、受け取る個人側でも「給与所得控除」が適用されるため、額面金額から一定額を差し引いた金額に対してのみ所得税がかかります。つまり、法人の経費計上と個人の給与所得控除という「二重の控除」効果を得られるのが、法人成りの大きな魅力です。
3. 経費として計上できる範囲が大幅に広がる
個人事業主でも経費計上は可能ですが、家事按分などの厳格なルールがあり、認められる範囲には限界があります。しかし法人になると、経費として認められる範囲が格段に広がります。
代表的な例として「社宅制度」が挙げられます。自宅を法人契約にして社宅扱いにすれば、家賃の大部分を会社の経費にすることが可能です。また、出張時の日当(出張手当)を経費にしたり、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)などの制度をより効果的に活用したりすることも容易になります。さらに、将来的な退職金の積立を会社の経費で行える点も、個人事業主にはない大きなメリットです。
所得が1000万円を超えた段階は、まさに事業の成長期です。税金対策としてだけでなく、社会的信用の向上や資金調達の円滑化といった観点からも、法人成りのシミュレーションを行う最適なタイミングと言えるでしょう。
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