不動産の相続税はどれくらいかかる?計算方法や節税対策・注意点を解説!

この記事では、不動産を相続したときに納税する相続税と登録免許税について解説しています。また、相続税の計算に必要な不動産の評価額の計算方法を土地と建物に分けて説明しています。不動産にかかる相続税の節税対策や、申告期限・納付期限などの注意点も解説したので、ぜひ参考にしてください。

この記事では、不動産を相続したときに納税する相続税と登録免許税について解説しています。また、相続税の計算に必要な不動産の評価額の計算方法を土地と建物に分けて説明しています。不動産にかかる相続税の節税対策や、申告期限・納付期限などの注意点も解説したので、ぜひ参考にしてください。

不動産を保有する方の中には「家族に負担をかけず円満に相続を済ませたい」と考えている人も多いのではないでしょうか?
相続税の納税に必要な土地や建物の評価額を算出する方法や、相続税の節税対策を知りたい方も多いでしょう。

そこで本記事では、不動産の相続で発生する相続税の種類を解説します。土地と建物の評価額の算出方法や必要書類、相続税の節税対策も紹介しています。

親族への相続税の負担を最小限に抑えたい方は、ぜひ最後まで記事を読んでください。

不動産の相続で発生する税金の種類

不動産を相続するときに発生する税金の種類を解説します。

相続税

相続税とは、亡くなった人の財産を相続するときに支払う税金です。相続人は配偶者や子ども、孫などが一般的です。

不動産の相続税は、土地や建物などの価格を評価して納税額を算出します。相続税の具体的な算出方法や基礎控除額の計算方法は、以下の記事を参考にしてください。

相続税はいくらからかかる?計算方法や特例・控除についてわかりやすく解説!

相続税はいくらからかかる?計算方法や特例・控除についてわかりやすく解説!

相続税がいくらかかるかは、法定相続人の数によって変わる基礎控除額によっても 異なります。この記事では、相続税はいくらからかかるのか、基礎控除額を超えても相続税が発生しない場合と相続税の計算方法、相続税の申告が必要なケースなどを紹介していきます。

登録免許税

登録免許税とは、不動産の所有権の名義を変更し、新しく登記する際に課せられる税金です。令和6年4月1日から相続登記は義務化されたため、不動産の所有者が亡くなった場合は必ず名義を変更しなければなりません。

登録免許税の税率は、固定資産評価額(不動産の価格)の0.4%です。不動産の価格が1億円の場合、登録免許税は40万円となります。

不動産の評価額は固定資産評価証明書で確認でき、市区町村役場の窓口から取得可能です。自治体によっては、郵送やコンビニエンスストアからの発行にも対応しています。

ただし、令和7年3月31日までは、以下の要件を満たすと登録免許税は免除されます。

  • 不動産を相続した人が相続登記をする前に亡くなった場合
  • 不動産の価格が100万円以下の場合

登録免許税の免除を受けるには、申請書の作成が必要です。申請書の記入方法は、法務局のWebサイトで確認してください。

参考:相続登記の登録免許税の免税措置について

相続税の対象となる不動産の評価額の計算方法

不動産の相続税の計算方法を、土地と建物に分けて解説します。以下の書類を手元に用意して、相続税の計算に必要な評価額を算出してください。

  • 全部事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産税の課税明細書(納税通知書)
  • 土地の実測図や地積図等土地の形状及び面積のわかる資料

土地の評価額の算出

相続する土地評価額の算出方法を、路線価方式と倍率方式の2つに分けて解説します。それぞれ、立地場所や土地の面積・形状を考慮して算出します。

路線価方式

路線価方式とは、土地の路線価(道路に面している土地の1㎡あたりの評価額)が決まっているときに使用する評価方法です。市街地に住宅用や商業用に不動産を保有している場合は、路線価方式で算出します。

路線価は、国税庁のWebサイトから確認可能です。地域を選択して地図を表示させると、道路1本ごとに路線価が表示されます。

参考:財産評価基準書路線価図・評価倍率表

路線価は1㎡あたりの価額が千円単位で表記されているため、地図の中で「400C」と書いてある場合、その道路に面している土地の評価額は、1㎡あたり400(千円)、すなわち40万円です。保有する不動産に接する路線価を確認し、土地の面積と掛けることで相続税の評価額は算出できます。ちなみに、数字の隣のアルファベットは借地権割合を示しています。

全国の路線価は、毎年7月1日に更新されます。計算をする際は、最新の価格を確認しましょう。

加えて、路線価が決められている地区にある土地は、奥行によって評価額が変動してきます。正方形や長方形のある程度形が整っている整形地と比較して、奥行きが長すぎたり短すぎたりして用途が限定される土地は価値が低いとみなされます。

そのため、路線価と土地の面積に加え、必要に応じて奥行価格補正率を乗じて、土地の評価額を計算します。

「土地の面積(㎡)× 路線価 (× 奥行き価格補正率)= 相続税評価額」

奥行価格補正率についても、国税庁のWebサイトから確認可能です。土地の用途別に基準が設定されています。

参考:奥行価格補正率表

ここでは、路線価図に「400C」と記載されている道路に接している、250㎡(奥行25m)の住宅用地の評価額の計算方法を説明します。

1㎡あたりの価格(路線価)は40万円であり、奥行が25mの普通住宅用地である場合の奥行価格補正率は0.97であるため、この土地の評価額は下記の通りとなります。

土地の評価額:250(㎡) × 40万円(路線価) × 0.97(奥行価格補正率) = 9,700万円

他にも、土地が角地(交差点やT字路に接している土地)・準角地(道路の曲がり角に接している土地)であるかや、不整形地(三角形やL字型、台形などの形状の土地)であるかによっても土地の評価額は変動してくるため、具体的な数値が知りたい場合には、専門家に相談すると良いでしょう。

倍率方式

倍率方式とは、路線価が定められていない郊外の土地の価格を評価できる方法です。国税庁のWebサイト、財産評価基準書路線価図・評価倍率表の地図内で「倍率地域」と表示されている土地は、倍率方式を利用して算出しましょう。

参考:財産評価基準書路線価図・評価倍率表

Webサイトで対象の地域をクリックし、評価倍率表の中から調べたい土地の種類を選択します。保有する不動産の住所を選択すると、倍率表を確認できます。

倍率表を確認したら、固定資産評価額に倍率を掛けると土地の評価額は算出可能です。具体的には、土地の価格が5,000万円の宅地の場合、倍率表で1.2倍と記載されていれば、評価額6,000万円となります。

建物の評価額の算出

建物の評価額の算出方法は、不動産の使用状況によって異なります。使用状況ごとの計算式は、以下のとおりです。

  • 居住用・事業用:固定資産税評価額×1.0
  • 第三者に貸している:固定資産税評価額 × 0.7
  • 賃貸物件:固定資産税評価額×(0.7×賃貸割合)
  • 建築中の建物:建築費の原価×0.7

不動産の固定資産税評価額は、毎年郵送される固定資産税の課税明細書で確認可能です。固定資産税の課税明細書を紛失した場合は、市区町村役場で名寄帳や固定資産税評価証明書を発行してもらいましょう。

不動産にかかる相続税の節税対策

ここでは、相続税の節税対策を不動産に特化して解説します。相続税全般に関わる節税対策については、以下の記事を参考にして下さい。

相続税の節税対策を徹底解説!効果的な方法や注意すべきポイントは?

相続税の節税対策を徹底解説!効果的な方法や注意すべきポイントは?

相続税の節税対策は、「基礎控除額内の暦年贈与をする」「贈与税のかからない特例制度を使う」「不動産の評価額を下げる」「小規模宅地の特例を適用する」「不動産を賃貸する」「生命保険に加入する」「相続時精算課税制度で贈与をする」などの方法があります。この記事では、相続税の節税に効果的な方法や注意すべきポイントを紹介していきます。

小規模住宅地等の特例を活用

小規模住宅地等の特例を活用すると、相続税の支払額を抑えられます。小規模宅地等の特例とは、一定の要件を満たすと、相続した土地の評価額(相続税計算の根拠となる金額)を最大80%減額できる制度です。

被相続人が自宅として利用していた土地の場合は、330㎡までの面積については土地の評価額が80%減額されます。

例えば、被相続人の自宅の土地を相続する場合、土地の面積が200㎡、評価額が1億円であれば、小規模宅地等の特例を利用すると、土地の評価額が2,000万円となります。配偶者が土地を相続する場合は、小規模宅地等の特例を利用するための要件が少なく、被相続人と同居をしていれば利用可能です。

小規模宅地等の特例で減額できる割合や適用条件に関わる詳細な情報は、国税庁のWebサイトで確認してください。

参考:相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

収益不動産を生前贈与する

収益不動産を生前贈与すると、相続税の節税が可能です。収益不動産とは家賃収入を獲得できる不動産で、アパートやマンション、貸店舗などがあります。

収益不動産を子供に生前贈与すると、家賃収入は贈与を受けた人の資産となります。相続時も不動産を相続しないため、相続税の節税が期待できるでしょう。

また、生前贈与を行うと、希望する相手に確実に不動産を贈与できるというメリットもあります。

不動産を売却する

相続した不動産を売却することでも節税対策は可能です。相続した不動産に居住していた場合は、売却時に「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を活用できます。

居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を活用すると、売却価格から最大3,000万円まで控除可能です。以前住んでいた不動産で特別控除の特例を受ける場合は、不動産に住まなくなった日から3年を経過した年の12月31日までに売却する必要があるので注意してください。

また、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を受けるには、確定申告時に譲渡所得の内訳書(土地・建物用)の提出が必要です。譲渡所得の内訳書(土地・建物用)は、国税庁のWebサイトからダウンロードできます。

参考:譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)【土地・建物用】

不動産の相続に関する注意点

相続時に気をつけたい注意点を、2つ紹介します。

相続人が複数いる場合

相続人が複数いる場合は、遺産分割協議を円滑に進めることが重要です。複数の相続人がいる場合、それぞれの意見や希望が異なる場合も多く、意見は対立しやすいでしょう。

全員が納得できる形で相続を進めるために、相続が発生する前に遺産をどのように分割するのか話し合っておくことが大切です。

相続税の申告・納付期限

相続税の申告と納付期限は、相続開始の翌日から10ヶ月以内です。申告と納付期限は同じ日なので、納税を忘れないようにしましょう。

また、申告・納付期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税のペナルティが発生します。期限後申告では相続税を軽減できる特例や控除を使えないので、相続税の申告と納付期限は必ず確認してください。

不動産の相続税について気になることがあれば税理士に相談しよう

本記事では、不動産の相続税について解説しました。国税庁が発表する財産評価基準書路線価図・評価倍率表を活用すると、自身でも不動産の評価額を算出できます。

一方で、相続税を節税するための控除や特例は、確認する資料も多く提出書類の記入方法も複雑です。効果的な節税対策を行いたい方は、不動産に特化した税理士に相談してください。

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