確定申告を税理士に代行してもらう際の費用相場は?メリット・デメリットも解説!
本記事は、個人事業主が確定申告を税理士に代行してもらう際の費用相場を紹介しました。税理士に依頼するメリットやデメリット、代行してもらうタイミングも解説しています。確定申告を税理士に依頼したい個人事業主は、ぜひ最後まで記事を読んでください。
確定申告をするには請求書や控除証明書の管理、領主書やレシートの整理など多くの作業が必要です。しかし、確定申告を税理士に代行してもらうと、納税までの手続きをスムーズに行えます。
本記事では、確定申告を税理士に代行してもらう際の費用相場を解説しました。税理士に依頼するメリットやデメリット、必要な準備も紹介しています。少しでも確定申告にかかる作業を減らしたい個人事業主の方は、ぜひ最後まで記事を読んで下さい。
確定申告を税理士に代行を依頼するべきタイミング・判断基準
確定申告を税理士に代行を依頼するタイミングは、以下の3つです。
- 年間売上が1,000万円以上あるとき
- 課税所得が500万円以上あるとき
- 個人事業主から法人化したとき
それぞれの判断基準も詳しく解説します。
年間売上が1,000万円以上あるとき
事業の年間売上が1,000万円以上あるなら、税理士への確定申告の代行を検討して下さい。年間売上が1,000万円を超えると、2年後から消費税の支払いが必要になるからです。
消費税の計算方法は複雑で、申告方法や節税方法によっても納税額は変わります。消費税の計算には手間がかかるので、税理士に確定申告を代行してもらうと作業時間を短縮できるでしょう。
課税所得が500万円以上あるとき
課税所得が500万円以上ある個人事業主も、確定申告を税理士に依頼するタイミングです。課税所得とは、1年間の収入から経費と所得控除を差し引いた金額をいいます。
課税所得が多い個人事業主は、経費や控除額をしっかり計算すると節税できる可能性が高まります。
個人事業主から法人化したとき
個人事業主から法人化したときも、税理士に確定申告を代行してもらうタイミングです。個人事業主と法人では、税金計算のルールが大きく異なるからです。社会保険の加入や事業の赤字を10年間繰り越せるなどの節税対策もあるので、税理士に確定申告を依頼すると安心でしょう。
また、税理士と顧問契約を結ぶと、法人設立時に使用できる補助金や助成金のアドバイスを受けられます。法人化するタイミングでは最終年度の確定申告が必要になるので、税理士への依頼を検討して下さい。
確定申告を税理士に依頼するメリット・デメリット
確定申告を税理士に依頼するメリットとデメリットを解説します。
メリット
確定申告を税理士に依頼するメリットは、会計処理の時間を短縮できることです。日々の帳簿記入や確定申告書の作成を依頼できるので、自分の事業に集中できます。
税理士からは最新の税務情報を教えてもらえますし、経費や控除額などを正確に計算してくれます。確定申告に必要な作業時間を短縮できることは、税理士に依頼する大きなメリットです。
また、顧問契約を結ぶと定期的に税理士への相談もできます。税理士の中には公認会計士の資格所有者もいるので、事業の資金管理や資金繰りに関する質問も可能です。
所得税の青色申告決算書や確定申告書には担当の税理士を記入する項目があり、書類の信憑性はあがります。税務調査の際も担当の税理士に立会を依頼できるので、事前準備や当日の対応も安心できるでしょう。
デメリット
確定申告を税理士に依頼するデメリットは、費用がかかることです。事業内容や依頼する業務範囲にもよりますが、年間30〜50万円を税理士に支払います。売上の少ない個人事業主にとっては、税理士費用がかかることはデメリットになるでしょう。
しかし、経理専門のスタッフを雇う場合と比べると、税理士に依頼するほうが人件費を安く抑えられます。経理スタッフの報酬を月額20万円とすると、年間で240万円必要です。税理士に依頼すると年間の経費を抑えられる場合もあるので、1度検討して下さい。
確定申告を税理士に依頼する際の費用相場
税理士に依頼する業務の範囲によって、費用相場は大きく変わります。
- 顧問契約を結ぶ場合
- 確定申告だけを依頼する場合
2つの事例を詳しく解説します。
顧問契約を結ぶ場合
年間の事業売上や取引数によって、税理士への顧問料は変わります。個人事業主との顧問契約は、日々の記帳代行がなければ月額1.5~2万円。記帳を代行してもらうと、月額2〜3万円が相場です。
確定申告書の作成を依頼すると、顧問契約とは別に費用もかかります。月々の顧問料の4〜6ヶ月分が目安で、約10〜15万円が必要です。
また、顧問契約を結ぶと、定期的に税理士と面談を行えます。面談とは、記帳内容のチェックや日々の業務報告、確定申告への質問などに答えてくれる場です。税理士との面談回数や対面での面談、オンライン面談によっても顧問料が変わるので事前に確認をして下さい。
確定申告だけを依頼する場合
確定申告だけを代行してもらう場合は15万円〜20万円が費用の相場です。事業内容や雇っているスタッフの人数によっても費用は変わるので、事前に確認して下さい。
一方、税理士事務所によっては、顧問契約をしていない個人事業主からの依頼を受け付けない場合もあります。日々作成する帳簿を確認していない事業主からの依頼を断るケースもあるので、依頼時には注意して下さい。
確定申告を税理士に依頼する際に必要な準備
確定申告を税理士に依頼する際は、以下の2つを準備して下さい。
- 依頼する業務範囲を決める
- 依頼する際に用意するもの
税理士を選ぶ際の注意点も、あわせて解説します。
依頼する業務範囲を決める
税理士に確定申告を依頼する前に、業務の範囲を決めておきましょう。税理士が行う具体的な業務は、以下の3つです。
- 税務の相談
- 税務書類の作成
- 税務書類の申請や申告
確定申告を代行してもらう際に依頼する業務依頼を決めておくと、具体的な費用を計算できます。また、自分で行う作業も確認できるので、しっかりと業務範囲を決めましょう。
依頼する際に用意するもの
税理士に確定申告を依頼する際に用意するものは、以下の通りです。
- 領収書やレシート
- 預金に関する書類
- 売上に関する書類
- 経費に関する書類
- 給与に関する書類
- クレジットカードの明細
- 源泉徴収票
- 控除証明書
税理士に確定申告を依頼する際は、事業の売上と経費に係る書類をすべて用意して下さい。また、健康保険や年金の支払い明細、各種控除を手元に集めておきましょう。収入や経費を会計ソフトで管理しているなら、パソコンやスマートフォンからすぐに履歴を確認できるように準備をして下さい。
税理士を選ぶ際の注意点
担当する税理士によっても、得意な業界は異なります。自分の事業に詳しい税理士を選ぶと、面談や確定申告時の打ち合わせ時間を短縮できます。
税理士事務所の公式サイトを見て、料金表を確認できるかどうかも大切なポイントです。税理士へ支払う報酬が曖昧なまま契約をしないように注意して下さい。
他にも税務調査の経験が豊富にあり、税金の納付期限を事前に連絡してくれる税理士はおすすめです。暗号資産やSNSなど、最新の働き方に詳しいかどうかも税理士を選ぶ際の注意点です。
個人事業主で正しい内容で確定申告するなら税理士に代行してもらおう
本記事では、確定申告を税理士に代行してもらう際の費用やメリット・デメリット、依頼するときの準備を解説しました。個人事業主は日々の業務範囲も広く、確定申告を税理士に依頼するメリットは大きいです。
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【監修者】代官山税理士法人 / 代表 大勝 健司
会計士試験合格後、監査法人に入社。幅広い事業の監査業務に従事。 その後、売上高数千億の一部上場企業(小売業)にて、企業内会計士として経理業務に従事。税理士として、決算書の作成、法人税申告書、相続税の相談から申告実務全般にも携わる。また社会保険労務士として事業会社において各保険の入退社手続き、役員及び従業員向けの退職金制度導入、就業規則の作成等に至るまでの労務を経験。社会保険の知識にも明るい。ヒトとカネの融合的視点からのアドバイスを可能とする。
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