事業承継税制とは?要件やデメリットを徹底解説【完全版】

事業承継税制は、中小企業の円滑な経営承継を支援するために設けられた相続税・贈与税の納税猶予・免除制度です。
事業の引継ぎには、相続税・贈与税の高額な負担が発生することがあり、これが事業承継の大きなハードルとなっています。本制度を活用すれば、一定の条件を満たすことで、税負担を軽減し、円滑な承継が可能となります。

しかし、要件が厳しく、制度の仕組みが複雑であるため、事前の理解が必要不可欠です。本記事では、事業承継税制の仕組み、適用要件、メリット・デメリット、手続きの流れについて詳しく解説します。


事業承継税制とは?

事業承継税制とは、事業の継続を目的として、事業承継時に発生する相続税や贈与税の納税を猶予・免除する制度です。
中小企業の経営者が後継者に事業を引き継ぐ際、株式の贈与や相続によって高額な税負担が発生することを軽減し、事業の継続を支援します。

事業承継税制のポイント

  • 経営者交代時の相続税・贈与税の納税を猶予・免除
  • 承継後も事業の継続が必要(一定の条件あり)
  • 一般措置特例措置の2種類がある

平成30年度 事業承継税制の改正点

2018年(平成30年度)の改正により、適用要件が大幅に緩和され、利用しやすくなりました。

1. 納税猶予対象株式の拡大

改正前は総株式数の3分の2までが納税猶予の対象でしたが、改正後は全株式が対象に。
これにより、より多くの中小企業が制度を活用できるようになりました。

2. 相続税の猶予割合の増加

改正前は相続税の一部が猶予対象でしたが、改正後は全額猶予の対象となりました。

3. 雇用確保要件の実質撤廃

従来は承継後5年間で平均8割の雇用を維持する必要がありましたが、改正後は要件を満たせない場合でも合理的な理由があれば猶予継続が可能になりました。

4. 後継者の要件緩和

後継者が複数人いる場合でも、適用が可能になり、選択肢が広がりました。

5. M&Aや解散時の税負担軽減

万が一、事業を売却したり解散した場合でも、猶予された税額が即座に課税されるのではなく、一部軽減措置が適用されるようになりました。


事業承継税制の適用要件

事業承継税制を利用するためには、会社・後継者・先代経営者のそれぞれに適用要件があります。

1. 会社の要件

  • 非上場の中小企業であること
  • 風俗営業会社や資産管理会社に該当しないこと

中小企業の定義

業種 資本金または出資総額 常時使用する従業員数
製造業・建設業・運輸業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下

2. 後継者の要件

  • 会社の代表権を持つこと
  • 役員として3年以上の経歴があること
  • 相続・贈与後も事業を継続すること

3. 先代経営者の要件

  • 代表取締役を退任すること
  • 株式の50%以上を保有していること
  • 事業承継後に会社に関与しないこと

事業承継税制のデメリット

事業承継税制は大きなメリットがありますが、適用に伴うリスクもあるため、慎重に検討する必要があります。

1. 手続きが複雑

  • 申請手続きが煩雑で、専門知識が必要
  • 定期的な報告義務がある(税務署への事業継続報告)

2. 納税猶予の取り消しリスク

  • 事業を廃業・売却すると、猶予された税金を支払う必要がある
  • 手続きを誤ると、贈与税や相続税の全額を支払わなければならない

3. 事業継続の負担

  • 5年以上の事業継続が必要
  • 従業員の雇用維持が求められる
  • 経営が悪化した場合でも、税負担が発生するリスクがある

事業承継税制の申請手続き

事業承継税制の適用を受けるためには、以下の手続きを順番に進める必要があります。

申請手続きの流れ

  1. 特例承継計画を作成・提出(5年以内に申請)
  2. 事業承継の実施(相続または贈与)
  3. 税務署への申請(納税猶予を受けるための手続き)
  4. 5年間の事業継続・報告義務(年次報告の提出)
  5. 最終的に税の免除が確定

💡 重要ポイント

  • 認定経営革新等支援機関(税理士・金融機関など)と相談しながら進めるのが望ましい
  • 書類の不備があると、納税猶予が受けられなくなる可能性がある

まとめ

事業承継税制は、中小企業の経営者が円滑に事業を承継できるように設けられた制度です。
適用を受けることで、相続税・贈与税の負担を大幅に軽減できますが、厳しい要件やリスクも伴うため、慎重な判断が求められます。

事業承継税制のポイント

  • 事業承継時の相続税・贈与税を猶予・免除
  • 平成30年度の改正で適用要件が緩和
  • 5年間の事業継続と雇用維持が必要
  • 手続きが複雑で、税理士や専門家のサポートが必要

メリット・デメリットをよく理解した上で、活用を検討しましょう!

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