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更新日:2021年03月05日

労務費とは?人件費との違いや内訳、計算方法を解説【2021年最新版】

労務費は、製品の製造・生産に関わる人に支払う人件費のことを言います。人件費の一種ではありますが、販売費や一般管理費が含まれていない点が人件費そのものではありません。細かく見ていくと製造との関わり方、つまり直接的か間接的かによって2つに分類ができます。さらに内訳では、製造に直接的・間接的に関わる人の賃金、雑給、賞与・各種手当・退職給付費用、法定費用という5つに分類できます。

計算をしていくときには、直接的な作業をしている人の賃金から求めた賃率に直接作業時間をかけたり、間接的な作業をしている人の1ヶ月の賃金を求めることで金額がでます。労災保険を計算するために必要な労務費率は、調査をもとにして3年毎に事業ごとの数字が決まります。

労務費とは?

労務費とはなにかというと、製品を作るときに発生する費用の中で、製造・生産に関わっている人に支払う人件費を示す会計用語のひとつです。製造・生産に関わっている人のための人件費というと、賃金の他にも賞与や福利厚生などもありますが、それらも全て含みます。製造に関わるといっても実際に作業に従事している従業員だけでなく、工場で働く工場長や事務員も対象です。一方で製品を販売している営業担当者の給与は、販売費として扱われるので一緒にする事はできません。

なお、工事現場で発注した会社と直接に雇用契約を結ばず材料の持ち込みがないときには、同じ費目でも労務外注費として扱います。たとえば建設業界では、一人親方と呼ばれる建設業者に支払うのはこの労務外注費です。材料を持ち込んだ場合には外注費となり別の費目になります。

労務費と人件費の違いとは?

労務費は製品を製造・生産する過程に関わっている人のための人件費です。ならば、その2つは同じものなのかというと、人件費の一種ではありますがすべてではありません。なぜなら営業担当者に支払う販売費、会社の総務・人事・経理などに関わる人に支払う一般管理費も含めたものが人件費だからです。

製品を作っている工場であれば、直接的・間接的の区別があるとしても製品の製造に関わっている人ばかりですから発生する人件費はほぼ労務費に分類できます。一方でサービス業や小売業はメーカーから製品を仕入れて提供・販売をすることが仕事なので、人件費は販売費と一般管理費だけです。このことから、工場でコストカットをしたいというときに人員を削ろうとすれば、製造に関わる人が減るので生産量が減少することがわかります。

労務費には2種類ある

直接労務費

製品をつくるときにかかった費用を計算する原価計算では、労務費を2種類に分類できます。そのひとつが直接労務費です。ここでいう直接とはなにかというと、特定の製品をつくるときに作業をしている直接工が、働いた時間に応じて支払われる人件費を示しています。

例えば、工場でライン作業をしている人や機械の組み立て・加工をしている人などが該当します。ここでは、雇用契約の種類は関係ありません。たとえ正社員であろうとがアルバイトであろうが、直接に製造をしているのであれば同じように扱われます。ただし、「特定の」という部分が重要で、何をつくっているのかが明確でなければいけません。工場で作業をしていたとしても、それが何を作っているのかよくわからないときには別の分類になります。

間接労務費

労務費として扱われるものは2種類あります。その中で間接労務費は作業をしているけれども、どの製品をつくるためなのかよくわからないときに支払う人件費です。たとえば、製造には直接に関係しているわけではなく、材料を運んだり製品の品質管理をしたり機械の修理といった間接的な作業をしている間接工の給与は、ここに分類されます。

また製造をしているけれども、複数の製品で共通している作業をするときには、特定の製品を作っているとは言えないので間接的な作業とみなされます。あとは休憩時間や作業をせず待機している時間も同様です。いろいろと種類がありますから、特定の製品を製造するための人件費以外はすべて間接労務費と考えたほうがわかりやすいでしょう。

労務費の内訳

労務費は大きく分けると以下の5つに分けることができます。

  • 賃金
  • 雑給
  • 賞与・各種手当
  • 退職給付費用
  • 法定福利費

賃金・・・賃金とは製品を製造する作業及び間接的に関わっている作業に支払われるの給与のことです。基本給に加えて、休日や深夜といった時間外労働で発生する割増賃金も含まれます。

雑給・・・アルバイトやパート、臨時に雇った従業員に対して支払う給与をいいます。

賞与・各種手当・・・製品の製造に関わっている従業員のための賞与に加えて、住宅手当や通勤手当などをまとめたものです。

退職給付費用・・・従業員が退職するときに支払われる退職一時金および企業年金において、積み立てていくお金を間接労務費として計上します。

法定福利費・・・従業員の社会保険料において会社が支払う負担分のことです。法定福利費は人件費に保険の企業負担率を掛けて計算します。

労務費の計算方法

労務費の計算をするときには、まず製品の製造に直接的に関わった人の賃金(直接工賃金)、間接的に関わった人の賃金(間接工賃金)で区別します。直接工賃金の中で特定の製品に関する部分を求めたいなら、「賃率(直接工賃金÷直接工の就業時間)×特定の製品の製造に関わっていた時間」という式ができます。作業時間は日報に記録する事が多いので、簡単に調べられます。例えば直接工賃金が25万円で就業時間が200時間、そのうち160時間が特定の製品を製造するために費やしていれば、1250円の賃率に160時間を掛けて20万円です。差額の5万円は間接作業の賃金です。

間接労務費については、間接工賃金がすべて計上されます。ただし、賃金は締日と支払日の問題があります。1日から31日までを1つの期間とする各月の間接賃金の計算をするとき、「当月支払額-前月未払額+当月未払額=当月要支払賃金」という式が成立します。20日締めで25日払いだとして50万円の賃金、前月未払額が8万円、今月未払額が10万円だとしたら50万円-8万円+10万円で52万円が当月要支払賃金です。

各種手当や退職給付費用、法定福利費については、間接工の賃金のように支払額と未払い額を分ける必要はなくそのまま間接労務費に入れられます。

労務費率とは

労務費率は労災保険料を計算するために使われます。労災保険料は従業員に支払う賃金の総額に労災保険率を掛けて求められます。しかし、建設業では発注先から1次下請け、二次下請けと委託されていき最終的に作業をする施工会社が決まります。そうなると事業における賃金の総額を知りたいと思っても、複雑な構造で正確な金額を把握する事ができません。そこで請負金額に事業ごとに適用される労務費率をかけて、賃金総額の代わりにします。

労災保険率は3年ごとに見直しが行われるのですが、労災費率についても同じタイミングで見直されることがあります。このときに見直しのために行われるのが労務費率調査です。調査では、建設事業で景気の変動などの影響で、工事の請負金額及び支払賃金総額の割合がどうなっているのかを事業ごとに調べていきます。

まとめ

労務費について解説しました。労務費と聞くと難しく感じますが、中身はそこまで複雑ではありません。また、労務費は直接労務費と間接労務費に分けられており、直接製造にかかわっている従業員の賃金が直接労務費、それ以外の従業員の賃金が間接労務費となります。会社を経営している方、労務に携わる仕事を担っている方はこの辺の違いをしっかいと理解しておきましょう。

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