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更新日:2021年03月05日

【会社設立】合同会社と株式会社の違いやメリット・デメリット

会社を設立する際は、株式会社や合同会社といった種類があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

合同会社の基本

自分で起業したり会社を設立すると言えば、株式会社をイメージする人が多いのではないのでしょうか。しかし、会社にはそれだけではなく合同会社という形態もあります。どのような特徴があるのかや株式会社との違いを詳しく解説します。

合同会社とは?

合同会社とは、日本の法律で認められている法人の1つの形態です。2006年に会社法が改正されたことによって誕生しました。経営者と出資者が同一で、出資者全員が有限責任社員となっています。有限責任社員とは、会社が倒産したり負債を抱えたりした場合に出資した額以上の責任は負わない社員のことをいいます。
会社の形態には合資会社や合名会社もありますが、この場合には出資した額以上の責任を負わなければいけない無限責任社員がいます。登記手続きがシンプルで設立コストも安いことから、比較的小規模な事業者が法人化する時や個人事業主などが法人化する時などに選択されることが多いです。社員1人でも設立することができますし、社員数の制限などはありません。

株式会社との違いは?

株式会社とは、利益の配当の仕方に大きな違いがあります。株式会社の場合には1株当たりの配当が決まっており、株を多く持っている人に多く分配されます。決算公告も義務付けられているので、その分のコストも発生します。それに対して合同会社の場合には、定款などで自由に利益の配分を決めることができます。
株式という概念がそもそもないので、出資した金額と利益の配分は全く関係がありません。例えば出資額はあまり多くないけれど、新しいアイディアを生み出したなど会社の利益に大きく貢献したという人もいるでしょう。会社への貢献度を考えて、その人に利益を多く配分するといったこともできます。それから決算公告の義務もないので、その分のコストはかかりません。

個人事業主との違いは?

個人事業主との違いは、支払う税金の種類が挙げられます。個人事業主の場合の税金には、所得税・住民税・消費税・個人事業税などがあります。所得税とは1年間の利益に課される税金のことで、所得に応じて課される税率は異なります。
一方、法人の場合には法人税・法人住民税・法人事業税・消費税・固定資産税などがあります。法人の方が支払う税金の種類が多いように感じますが、税率をみると所得税の方が法人税よりも大分高いので個人事業主の方が納める税金の額は多くなります。経費として認められる幅にも違いがあり、個人事業主の方が経費として認められる幅は狭いです。そのため節税したいという時には、法人化することが多くなっています。

それぞれの違いを解説

株式会社と合同会社と個人事業主の違い

株式会社、合同会社、個人事業主の違いを簡単に表にまとめてみました。
どれもメリット・デメリットが存在するので比較してみてください。

合同会社設立のメリット・デメリット

合同会社を設立することには、メリットもあればデメリットもあります。どのような会社の形態を選べばいいのかは会社の規模や収入、事業内容などによって異なります。メリットとデメリットを踏まえた上で選択するようにしましょう。

合同会社設立のメリット

設立費用・ランニングコストが安い

最大のメリットには、会社を設立する費用が安いことが挙げられます。会社を設立する費用を合計すると、102,000円となります。その内訳は登録免許税の60,000円と収入印紙代40,000円、定款の謄本手数料2,000円となっています。それに対して株式会社の場合には、合計で242,000円ほどかかります。
登録免許税が150,000円で、公証人手数料50,000円と収入印紙代40,000円、定款の謄本手数料2,000円が必要となります。電子定款の場合には、どちらも収入印紙代の40,000円はかかりません。設立するコストが大幅に安く済みます。また、決算公告が必要ないので、官報掲載の60,000円程度の金額も必要ありません。

意思決定が早い

合同会社の場合には、株式会社とは異なり意思決定を行うのに株主総会を開催する必要はありません。出資者である会社の所有者と経営者が一体となっているので、素早く意思決定を行うことができます。出資者が複数いる場合には意見が違うことも出てきますが、出資者同士で経営について方向性が大きくかけ離れていなければスピーディーに意思決定が行われます。
社会情勢や消費者のニーズは刻々と変化しており、会社を経営する上ではスピードが求められることも多いです。意思決定までに時間がかかってしまうと、大きなチャンスを逃してしまうこともあります。経営者がスピード感を持って的確に判断することで、社会の変化に柔軟に対応することができます。

利益配分が自由に決められる

メリットには、定款によって利益の配分を自由に決められるということもあります。会社に貢献した人には利益を多く分配したいものですが、株式会社だと出資額によって配当は決まってしまいます。1株当たりの配当額が決まっているからです。会社への貢献度が高くても、出資額が少なければ多くの利益を手にすることはできません。
しかし出資額が少なくても、他の人には真似できないスキルを持っているという人もいます。そういった人に対して利益を多く分配することができれば、それが優秀な人材を確保することにもつながります。人材を育てるのはなかなか大変なので、優秀な人を集めることが会社の将来性を伸ばすことにもなるのです。経営の自由度を高めることができます。

節税や社債発行ができる

個人事業主から法人化した場合には、節税対策ができるというメリットもあります。個人事業主の所得税は累進課税となっているので、所得が増えると支払う金額も多くなります。それに対して法人に課せられる法人税には、一定税率が適用されています。法人税の税率は所得が800万円以下であれば22%となっており、所得が800万円以上だと30%となります。
個人事業主として働いている場合には、事業が大きくなって利益も多くなるほど法人化した方がお得です。それから資金調達のための社債発行を行うこともできるようになります。個人事業主が資金を調達するには、金融機関から融資を受けるといった方法が一般的です。社債という選択肢が増えることで、資金調達もしやすくなります。

合同会社設立のデメリット

株式会社に比べて信用度は低い

合同会社には、株式会社に比べると信用度が低いというデメリットがあります。2006年から登場したのでその歴史はまだ浅く、知名度はさほど高いとはいえません。そのため取引先によっては、信頼を得られないこともあるようです。従業員を募集する際も信用度が低いので思うように人が集まらないこともあり、人材集めに苦労することもあります。

利益配分をめぐってトラブルが起きる

利益配分が自由に決められるのは大きなメリットといえますが、それによりトラブルが発生することもあります。利益の配分に納得がいかない人がいることも考えられます。社員同士でトラブルになり、人間関係が悪くなってしまうこともあります。お金が絡む問題なので、諍いが大きくなって経営にも悪影響を及ぼすこともあるのです。

株式による資金調達ができない

会社の規模を大きくしたいと思ったら、それなりの資金を調達する必要があります。株式会社の場合には、株式を発行することで資金を調達することができます。合同会社の場合には資金調達の方法が限られており、多額の資金を集めるのは難しい面があります。規模の拡大を考えている場合には、最初から株式会社を設立するのがいいかもしれません。

上場できない

株式会社の場合には株式を上場することができますが、それができないのもデメリットの1つです。上場すると知名度が格段に上がり経営の透明性も高まるので、信頼性も格段に上がります。資金調達の手段も多様化するので、資金を調達しやすくなるという面があります。上場ができないことで、こういったメリットは活用することができません。

合同会社設立の手順

合同会社を実際に設立する際には、最初に決めるべきことや用意しておく物が色々あります。どのような手順で手続きを行えばいいのかを具体的な流れに沿って詳しく解説します。設立前に必要なものと設立後に必要なものがあります。

合同会社設立の流れ

基本事項の決定

会社を設立する際にまずやらなければならないのは、基本事項の決定です。基本事項には、商号(会社名)・事業目的・本店所在地・資本金額・社員構成・事業年度などがあります。会社名である商号は自由に決定することができます。他の会社と被っていないか調べたい時は、本店所在地を管轄している法務局に行くとファイルを閲覧することができます。事業目的は非常に重要で、最初に定めた事業と異なるものは行うことができません。後から変更することもできますが、大きな手間とコストがかかってしまいます。将来的に行う予定のある事業は、予め事業目的に加えておくのがおすすめです。社員構成では、誰が業務執行社員となるのか誰が代表社員なのかを決めます。

印鑑の作成

会社を設立する際には、事前に印鑑を作成しておく必要があります。登記書類と一緒に法務局に届出を行います。法務局に届け出るのは代表印となりますが、その他にも銀行印や角印などが必要です。代表印を銀行で使用することもできますが、盗難にあったり紛失する恐れも考えられます。
万が一のトラブルを避けるためにも、この2つは分けておくようにしましょう。角印は取引先との契約書に押したり、社内文書や請求書・領収書などの書類にも用いられます。大抵、3本セットで販売されています。インターネットのショッピングサイトでも注文することができます。素材にこだわって作成するような場合には、出来上がるまで時間がかかることもあります。

定款の作成

会社を設立するには、定款も作成する必要があります。定款とは会社を運営していく上で定めたルールのことをいいます。基本事項として定めた商号(会社名)・事業目的・本店所在地・資本金額・社員構成・事業年度を記載し、表紙には会社名と会社設立日、定款作成日を記載します。それから合同会社は有限責任社員で構成されていますが、必ずそのことを記載する必要もあります。
また、社員が任意退社する場合の取り決めなども定款に書いておかなければなりません。損益の分配と分配の割合についても記載します。損益の分配は自由に定めることができますが、定款に書いてしまうと後から変更するのが大変です。分配の割合について変動させたい時には、「総社員の同意によって定める」とすることもできます。

資本金の払い込み

会社設立の登記を行うためには、資本金が振り込まれたことを証明する書類が必要になります。この書類は銀行などの金融機関が発行するわけではなく、自分で発行するものです。会社の設立前なので会社名義の口座はありませんから、社員のうちの誰かの口座を使用します。その口座に全ての資本金を振り込み、払込証明書を自分で作成するようにしましょう。
払込証明書には、会社設立にあたって払込があったことを証明する旨を記載します。資本金の総額や日付、商号、代表社員の名前を記載して押印する必要もあります。この時注意が必要なのは日付です。払込証明書の日付は、定款が認証された日以降となります。それ以前の日付だと認められないので注意が必要です。

登記書類の作成

会社設立の際には、登記申請書類を作成する必要もあります。登記申請書には、商号・本店・登記の事由・登記すべき事項・課税標準金額(資本金)・登録免許税(収入印紙の金額)・納付書類・日付・申請人の詳細などの項目を記載します。これは予め形式と記載内容が法律で定められているので、それに則って記載していきます。なぜ内容が決められているのかというと、登記官が調査しやすくするためです。
また、登記用紙と同一の物をもう一枚用意する必要もあります。内容は全く同じになりますが、記載ミスなどがあると登記を受け付けてもらえなくなります。法務局の登記簿ファイルに収納されて謄本などでも使われる重要な書類なので、間違わないように注意する必要があります。

登記書類の提出

登記申請書類を作成したら、法務局に赴いて届出を行います。本店所在地を管轄している法務局になります。この時書類には、登録免許税となる60,000円の収入印紙を貼る必要があります。収入印紙は法務局でも販売されています。収入印紙を貼った書類にミスがあったりすると、収入印紙が無駄になってしまうこともあります。
そのため書類を提出する際には、登記官にミスが無いかチェックしてもらってから貼るようにするのがおすすめです。登記が完了しても、法務局から何か連絡が来るわけではありません。何か不備があった場合にのみ連絡が来るようになっています。それから会社の設立日は、登記申請書類を法務局の窓口に提出した日となります。

合同会社設立に必要な書類一覧

合同会社設立登記申請書

登記申請に必要な書類には、「合同会社設立登記申請書」があります。既存のフォーマットを使うのがおすすめで、法務局の公式サイトにも申請書の記載例が載っています。それを見ながら必要事項を記載していくと、記載漏れを防げます。

登記用紙と同じ用紙

登記用紙と全く同じ用紙も一枚必要になります。法務局登記簿ファイルに収納される書類なのでとても重要です。

定款2部

登記申請には定款を2部用意する必要があります。これは会社組織の規約をまとめた書類で、この定款によって会社が設立されます。必ず記載しなければいけない項目が、細かく定められています。一から全て自分で作成するのは大変なので、税理士など専門家に依頼することが多いようです。
作成をサポートするサービスなどもあります。2部用意するのは、1部を法務局に提出して1部を会社で保管しておくためです。また、電子定款などもあり、その場合には収入印紙を貼る必要がありません。収入印紙代を節約することにつながりますが、専用のソフト等がないと利用できない仕組みになっています。専門家に依頼すると、電子定款を利用できることもあります。

代表社員の印鑑証明書

登記申請には、代表社員の印鑑登録証明書も必要になります。代表社員と出資する社員全員の印鑑登録証明書が必要なので、住んでいる市区町村の役所で取得しておく必要があります。印鑑登録をしていない場合にはそれぞれ登録しておきます。

払込証明書

払込証明書とは資本金を払い込んだことを証明する書類です。金融機関が作成するわけではなく、自分で作成します。既存のフォーマットを使うのがおすすめです。また、出資する社員が資本金を振り込んだことを証明するために通帳のコピーを添付します。

印鑑届出書

印鑑届出書は、会社印となる実印に効力を持たせるために印鑑を届け出る書類です。法務局にも用意されていますが、インターネットでダウンロードすることもできます。会社印(実印)を作るのに時間がかかることもあるので、早めに作っておくようにしましょう。

合同会社設立後の手続き

会社を設立する際には、登記申請を終えて会社が設立された後にも必要となる手続きがあります。どのような手続きがあるのかを紹介します。会社設立後にはほっとして忘れてしまうことも多いので、早めに手続きを行うようにしましょう。

設立届の提出

設立届は、都道府県税事務所・市区町村役場・税務署の3か所に提出する届出書類になります。都道府県税事務所と市区町村役場に届出を行う時には、定款の写しと登記事項証明書が必要です。設立してから1か月以内に提出する必要があります。税務署の場合には、定款の写し・登記事項証明書・社員等の名簿・設立時の貸借対照表といった書類が必要になります。税務署に設立届を出す時には、設立してから2か月以内に手続きを行う必要があります。

青色申告承認申請書の提出

会社を設立した後には、青色申告承認申請書を管轄している税務署に提出して手続きを行う必要があります。これは青色申告の承認を受けるためのもので、青色申告は税金面で優遇されています。例えば7年間、欠損金を繰越すことができます。
それから30万円未満の固定資産を購入した場合にも、全額を一括の費用として計上することが可能になります。青色申告承認申請書は、税務署に会社を設立してから3か月以内に提出する必要があります。

印鑑証明書の交付

法人の印鑑証明書は、法人契約を行う時や銀行から融資を受ける際などに使用します。会社ができてまもない頃はこういった取引が多いので、何かと印鑑証明書が必要になります。印鑑証明書は法務局の窓口で交付されます。登記申請書を提出する際に会社印の登録も一緒に行えば、印鑑カードが発行されるでしょう。
印鑑証明の申請書と印鑑カードを法務局の窓口に提出すれば、印鑑証明書の交付を受けることができます。何枚か取得しておくと何かと重宝します。

登記簿謄本の交付

登記簿謄本も、法務局で交付しています。登記簿謄本は銀行から借り入れを行う際や補助金を申請する場合、賃貸契約を行う場合などに使用します。印鑑証明書と併せて登記簿謄本も交付してもらうと、その後の契約や取引がスムーズになります。

給与支払事務所等の開設届出書

会社を設立して従業員を雇う場合には、給与支払事務所等の開設届出書を税務署に提出する必要があります。従業員を雇って給与を支払う際には、必ず事業者が提出しなければいけないと定められています。従業員だけではなく役員も該当します。

源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書

源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書は、従業員が10人未満の場合に提出しておいた方がいい書類です。必ず提出しなければいけないわけではありません。ただし、提出しておくと源泉徴収税の納付を月1回のところ年2回にすることができます。源泉徴収税の納付回数が少なくなることで、事務の面で大分楽になります。従業員が10人以上いる場合にはこの特例制度を利用することはできません。従業員が10人未満の場合には、利用しておきたい精度です。

労働保険関係の届出

従業員を雇う場合には、労働保険の加入手続きを行う必要があります。労働保険には雇用保険と労災保険の2種類があり、従業員が入社した翌日から10日以内に手続きを行わなければならないと定められています。雇用保険はハローワークに届出を行い、労災保険は労働基準監督署に届出を行います。
雇用保険は従業員が失業した場合や休業した場合などに、必要な給付を行うものです。労災保険は、従業員が業務において災害を被った時に必要な保険給付を行います。

社会保険の加入の手続き

法人には社会保険に加入する義務があります。加入手続きは年金事務所で行われています。社会保険には、健康保険・介護保険・厚生年金保険の3種類があります。
提出する書類は、「健康保険・厚生年金保険新規適用届」「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」「健康保険被扶養者(異動)届」の3種類です。従業員を採用した日から5日以内に加入手続きをしなければいけません。会社設立時には色々手続きがあるので、忘れないようにしましょう。

まとめ

合同会社は会社設立の費用が安く、利益の配分が自由に決められたり意思決定がしやすいというメリットがある法人の形態です。株式会社よりも信用度が低かったり、利益配分でトラブルが発生することもあるなどデメリットもあります。比較的規模が小さい事業者に向いています。
会社の設立時には、事前に準備をしなければいけないことが沢山あります。それから設立後にも色々な手続きがあるので、忘れないように実行することが大切です。

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